お世話になっております。
DTM速報管理人「ロケットえんぴつ3号」です。
ミックス依頼を受けた際、曲中でアクセントとしてウィスパーボイスを使用される
バンドさんが複数いました。今回は、いつも使用している手法である
「分厚いバンドサウンド中でウィスパーボイスを際立たせる」ための、
録音方法とミックス・音声編集方法を解説します。
この記事では、ウィスパーボイスを以下のように定義します。
→ ウィスパーボイス Wiki
録音・ミックス手法適用例まずは、以下の音源をお聴き頂き、参考になるかどうかご判断をお願いします。
ウィスパーボイス (①0:24~0:33, ②1:20~1:29)
録音手法

- ポップガードを使用する
→ 息が多く漏れるウィスパーボイスには、ポップガードが必須です
ナイロン布と比較し、吹かれ音の防止効果が高い金属製がオススメ
以下のものが安価で効果が期待できます (レビュー参照) - マイクプリアンプのゲインの増幅は可能な限り小さくし、大きく発声する
→ マイクは周囲のノイズも拾うので、声量が大きい方がノイズが目立ちません
ミックスダウン手法インサートエフェクト
- 原音の音量を調整する
→ 音量がバラつきやすいので、部分ごとの音量差を抑えます
オートメーションで細かく書くことを推奨 - イコライザーでラジオボイスを作る
→ 130Hzより低周波帯域をハイパスフィルターでカット
4000Hzより高周波帯域をローパスフィルターでカット - ディエッサーで歯擦音を抑制する
→ 10000Hz周辺を抑制 - コンプで音の粒を揃えて、ゲインを上げて音量を稼ぐ
→ 録音ソースによりますが、毎回多めに(10dB程度)潰しています
センドエフェクト
- ディストーション
→ フリーVST「TSE808」を使用し、抜けを良くします - ダブラー
→ 音の厚みを増します - リバーブ
→ ステレオ感を増幅するため、リバーブタイムを短く設定した、
ルームリバーブを掛けます - ディレイ
→ 立体感を増幅するため、八分付点ディレイを掛けます
関連
↑ ボーカルの録音方法と、通常のミックス方法の解説記事
↑ スクリームボーカルの抜けを良くするVSTエフェクトの紹介
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