ミキシングコンソール

長編まとめ
以下の5記事に分けて更新します。

【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (1)
【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (1) : DTM速報【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (1) : DTM速報 

【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (2)
【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (2) : DTM速報【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (2) : DTM速報 

【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (3)
【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (3) : DTM速報【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (3) : DTM速報 

【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (4)

【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (5)
【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (5) : DTM速報【音楽業界の仕事】 レコーディング/ミックスエンジニアだけど質問ある? (5) : DTM速報 





49当方名無し、全パート募集中:2008/01/07(月) 21:14:09 ID:GDx8ww7L

俺エンジニアだけど何か質問ある?


223:当方名無し、全パート募集中:2008/04/04(金) 03:53:15 ID:LMxL0Z/p

ど素人ですが、演奏するだけしてエンジニアさんに頼りっきりで録音してきました。
歌詞カードすら持ち込み無し。
ミックスも「おまかせで」状態。

家で聞いたら「ボーカルが小さい」と思ったので後日「声の音量あげて下さい」と頼みにいきたいんですが… 失礼過ぎますか??



226:当方名無し、全パート募集中:2008/04/04(金) 13:36:38 ID:w/ohBKuc

>>223
何でその場で聞いてみなかったのよ?
失礼っつーかスタジオにデータ残ってて、追加料金払うならOKじゃないかな。


227:49:2008/04/04(金) 19:07:10 ID:mWnqc4n1

久し振りに登場。

>>223
実際、こういうバンドは多いですよ。
ミックスそのものが全く分かってなくて、何をするのかも知らないから注文も出せない。
(ましてや音楽ですから、抽象的表現で伝えるしかないですしね)
ただ、歌詞カードと構成表は持ってきてねw(用意してあるだけでエンジニアも気合が入ります)

で、行き着くところは「おまかせ」と。
ミックスはこちらの仕事なので、おまかせでも別に失礼とは思いません。
むしろ、ミックス前半~中盤はお任せしてくれた方がやりやすいです。
好き放題というと語弊がありますが、いろいろ試せますし、自由にエディット出来ますから。
ただし、後半、最後の仕上げはメンバー全員ちゃんと聴いて判断する姿勢は大事です。
ここまで「他人事」みたいな姿勢だと、ちょっとやる気を疑いますね。
エンジニアとはいえ他人なので、「これはこれでアリ」のラインまでしか持っていけません。
そこから先がバンドの個性、色を決める部分なので、メンバーチェックがどうしても必要です。

ちなみにボーカルの出具合はよく言われるポイントです。
ボーカル、歌詞重視のポップスバンドはボーカル大き目。
ハードロック、メタル寄りのバンドはギター重視など。
ダークな雰囲気が売りのバンドなんかはポップスではありえないほどボーカル引っこめたりしますね。

で、後日頼みに行くのは失礼ではないのですが、スタジオ料金はかかります。
例えボーカルのフェーダーをちょっと上げるだけでもね。
逆に金さえ払ってくれればゼロからミックスし直しでも失礼ではないです。
私からすればミックスし直しの依頼は自分の不手際、未熟と受け止めますので依頼側が失礼とか思う必要はないです。
尚、手直しは最終段階のデータが残ってなければ不可です。
出入りの激しいスタジオでは1週間ほどでデータを消してしまう場合もあります。
(でないとHDD容量が速効で埋まる)
念のためスタジオに確認し、最終データは自分たちでHDDを持参し自分たちで保存しておいた方がよいです。

 


229:223:2008/04/05(土) 09:24:59 ID:OC9ISoNG

お返事ありがとうございます。
安心しました!
何を口出しして良いか全くわからなかったのが事実です…
最終確認の時はでっかいスピーカーで大音量で気づかなかったのですが、
家でイヤホンで聴いたら「あれ?」ってなりました。
もちろん料金は払うので早めに電話してみます!



231:当方名無し、全パート募集中:2008/04/06(日) 21:56:25 ID:cz7sQWgd

>>229
巨大スピーカーでもイヤフォンでも同じように聞こえるというミックスは誰にもできません。
スタジオのモニターで音量を小さめにして聞かせてもらうとか、そういう工夫もしてみて下さい。 イヤフォンでも500円のと5千円のと1万円以上のでは音が天と地ほど違いますよ。


232:当方名無し、全パート募集中:2008/04/07(月) 00:47:31 ID:ppTpQkEP

家庭用オーディオ的なものが一切置いてないスタジオってあるのか?
コントロールルームになくても、どこかしらに何かしらあるだろ
ミニコンポでもラジカセでもおkでしょ

ラージがあると仮定して、ラージでもニアフィールドでも違和感がそんなになく、
かつミニコンポなりラジカセなりでもおkラインなら大抵問題ないと思うよ
ごめん、ラージって言葉を使ってみたかっただけなんだ





237:当方名無し、全パート募集中:2008/04/28(月) 09:23:39 ID:IoPi1qgb

僕が行ってる普通の練習スタジオにはミキサーが置いてあって、
「演奏した曲をCDに焼けます」って書いてあるんですけど、それでドラムのみ録音できるのでしょうか? マイクをドラムに近付けて録ろうと思ってるんですけど




238:49:2008/04/28(月) 20:38:11 ID:TGTXGYqT

>>237
「CDに出来る」と書いてあるなら、出来るんでしょう。
ただ、最悪マイクは適当にセッティングしてもいいですが、ミキサーの知識は必要になります。 使い方が分からなければ、店員に聞きましょう。

恐らく6Input以上はあると思うので、Kick、Snare、HH、FT、Tom、TopL、TopRとセッティング出来ればOK。 これで7chなので、8chのINPUTがある場合はBassをラインで繋いでドラマーのヘッドフォンに返して一緒にプレイ出来るとやりやすいかもですね。
それかクリック。 最低限は2chでDrL、DrR。この場合はドラムの正面に2本立ててあげるのがベターでしょう。 (上に立てると金物がうるさい上に、キックを拾えない)


ただ、CD=2chなので何本マイクを立てても最終的には2chに混ざった状態で持って帰る事になります。 その為、あとでスネアでかすぎ!キック聞こえねぇ!って事にならないよう、録音前に十分にバランス調整してから録音しましょう。


250:当方名無し、全パート募集中:2008/05/08(木) 12:23:01 ID:2tnKHhK1

ドラムをマイク2本で録音するときは正面に2本立てるか、
1本は正面に、もう1本はキックに近付ける方法とならどちらがいいんでしょうか?


253:49:2008/05/08(木) 13:57:09 ID:SSE6G7md

>>250
好みです。
ポイントとして、正面に2本の場合はステレオ感有り、正面1本キック1本の場合はほぼモノラルになります。例えばライドが右、チャイナが左だった場合、ちゃんとステレオで取ればライドが右、チャイナが左から聞こえます。交互に叩きならすようなプレイの時はかっこよく聴こえますね。ただし場合によっては音像が少しボヤけるかもしれません。まぁそれも好みの範囲です。

モノラルの場合全部センターから聞こえるので、聞きにくいと感じるかもっていう部分はある。まぁでも好みの範囲かな。実際両方試してみて、気に行った方採用でいいかと。確認程度であれば。





260:当方名無し、全パート募集中:2008/05/09(金) 20:06:48 ID:YBZEob6D

良スレすぎるw
ミックスが大事というのはわかっていたが、このスレ見て考えてた以上に重要なんだと痛感した。次に録る時は丁寧にしよう


272:当方名無し、全パート募集中:2008/05/16(金) 00:13:44 ID:8IcNDHfz

文字通りの神スレ





275:当方名無し、全パート募集中:2008/05/16(金) 02:21:08 ID:eyuyztxq

最近のスタジオは録音からミックス、さらにはマスタリングまで行うのが普通なのでしょうか?


276:当方名無し、全パート募集中:2008/05/16(金) 02:29:39 ID:bZLrBHL6

>>275
録音からミックスまでは普通じゃないか?
あとマスタリングできないレコーディングスタジオもある。
プレスする工場によって、マスタリングした方が良い場合とそうでない場合があるようだ。

ちなみにおれの知り合いのエンジニアは「マスタリングがよくないとめちゃくちゃいいミックスしても良いCDはできない」って言ってた。ついでに言うとそのエンジニアの人には3曲ミックスダウンするだけで11時間ほど協力してもらったよ。


282:49:2008/05/18(日) 14:15:50 ID:l0SKCvwn

思ったより結構長くこのスレに居て長文書いてるので、
それ前も聞いたよって話も出ちゃうかもだけどスルーしてねw

>マスタリングについて
マスタリングの仕事は大きく分けて2つある。
1つは曲と曲の間の無音時間の長さを決めて設定したり、
プレス業者に送る際にCDという規格に沿った形式で納品する為に必要なデータを埋め込んだりするといった、プログラム的な仕事。
もう1つは、収録曲全体の音質を調整し、通して1枚聞いた時に違和感無く聴けるように音質調整する仕事。
まずこの前提を覚えて欲しい。

1つ目に関しては、音自体には全く影響を与えない。
ライブで配ったり、サンプル音源などを送る際には不要の仕事。
しかしレコード会社が出版し、JASRACなどにも登録し、全国販売などをする場合は必須になる。 ISRCやJanコードっていう、「この曲はうちの会社の曲ですよ!これが原盤ですよ!この曲は誰誰の曲ですよ!」っていう事を証明するバーコードみたいな情報(管理番号)を埋め込んでおく必要があり、CD規格にはそういう情報を音データと別に埋め込めるようになってる。コピーガードなんかもこの類。これを入れておかないと、いろいろ問題が起こるんだな。聴けないとかじゃなくレコード会社の大人の事情ってやつで。
なのでアマチュアバンドが配ったりちょっと手売りする程度なら不要。
そもそもISRCなどはちゃんと出版登録した会社じゃないと付けられないし、1つの曲に世界で1つだけの番号を1回だけ付けれるっていう厳しい条件があるのでレコード会社が絡まないなら無視していいし、普通はレコ会社の人がしっかりやってくれる。

次2つ目。音質補正に関して。
アルバムなんかの場合、Aスタで録った曲、Bスタで録った曲、Cスタで録った曲などを1枚のCDに入れる為、1曲だけ聴く分には問題なくても続けて聞いた時に違和感が出る場合がある。エンジニアも違うから当然だし、同じエンジニアだとしても、ミックスする際はその1曲に集中するので他の曲との兼ね合いなんて考えちゃいない。
またミックス時期もバラバラなのでその日の体調や気分などの影響でミックスに差が出やすい。Mixエンジニアが1曲単位で集中して仕上げるのに対して、マスタリングエンジニアはそのCDの曲全体を見て仕上げる。この事から、曲数が少なければ少ないほどマスタリングの2つ目の仕事に関しては重要度が低くなる。
アマチュアバンドの配布用デモで、曲数が2曲とかの場合だったらマスタリングは不要と言ってもいい。まぁ市販CDに習って4曲くらいからマスタリングも加える感じでいいかと。
10曲なんかになるとマスタリングしないとめちゃくちゃ聴きにくいCDになる。
もちろん2曲だからってマスタリング不要という事ではない。市販CDの場合は1つ目の仕事も必要になるので、たとえ1曲でもマスタリングはする。
ゆえに>>276さんの「プレスする工場によって、マスタリングした方が良い場合とそうでない場合があるようだ」ってのは何かの間違いか誤解。「マスタリングを通さなくてもプレスしてくれる業者」はあるが、「マスタリングしない方がいいプレス業者」ってのは無い。
あったらそれはプレス業者とは言わない。



283:49:2008/05/18(日) 15:13:02 ID:l0SKCvwn

ここまでで、マスタリングと一言で言っても、実は2つの仕事に分かれてる事が分ったと思う。

>>276さんの「あとマスタリングできないレコーディングスタジオもある」っていう言葉の意味も理解出来たんじゃないかな。
マスタリング=音質補正のみなら、ただのレコスタでも出来るっちゃ出来る。
しかし正確な曲間調整やISRCやPQコードがちゃんと入ったCDマスターの制作となると、それ用のソフトや機材が必要になるため、それを装備してないレコスタでは不可能という事になるわけだ。なので、>>275さんへの答えは「NO」となる。

ただ最近は、レコスタも利益獲得の為「マスタリングも出来ます」と言っちゃう場合もあるんだな。ISRCやPQコードっていうと難しそうだけど、やる事はそんな難しい事じゃないし、機材も数十万程度で「一応」揃う。音質補正に関してもミックススキルの延長上と捉えれば問題ない。
た・だ・し。マスタリング作業のみで「マスタリングスタジオ」が1個建っちゃう事を考えれば分かるように、本場のマスタリングはレコスタのそれとは格が違う。
機材も数十万で一応揃うと書いたけど、マスタリングスタジオの機材は数百~数千万するものもある。マスタリング用機材ってのは、本気のものはコンプ1つとっても、レコ用コンプなんかと比べて桁違いの値段がするのだ。(理由は長くなるので割合)
だから本来レコスタで、マスタリングも出来ますって言うのはマスタリングスタジオのそれに比べれば簡易マスタリング程度になる。
とはいえ、あくまで本気でプロの視点で見たらこうなるっていうだけで、レコスタのマスタリングがダメダメって事では無いので注意。マスタリングスタジオのそれに比べたら少しクオリティは下がるかもしれないが、やらないよりは全然マシっていう考えでいい。
尚、ここまでマスタリングスタジオは凄い高級機材で高クオリティのマスタリングが出来るみたいに書いてきたけど、全てのマスタリングスタジオに高級機材が揃ってて高クオリティの仕上がりになるとは限らないので注意。
場合によってはレコスタでマスタリングした時と大差ない事もありうるので、金が無いのに無理して高価なマスタリングスタジオへ持ち込む必要は無い。



284:49:2008/05/18(日) 16:37:08 ID:l0SKCvwn

>>276さんの「マスタリングがよくないとめちゃくちゃいいミックスしても良いCDはできない」に関して。
これはこれで事実です。間違いではありません。
結局、「一番最後にその曲の音を弄る」仕事がマスタリングなので、最後でズッコケる場合もあるわけです。
自分もよく「マスタリング行った音源聴かせてもらったら、めっちゃローを切られてて軽くなっちゃってたよー;」って話を他のミックスエンジニアさんから聞いたりします。
なので仕事量が少ないとか、1曲1時間とか、補正程度で大きな事は出来ないとか言ってきましたが、重要な事に変わりはありません。
陸上のリレーと同じで、途中の走者(レコ&Mix)がかなり2位に差をつけてアンカーに渡しても、アンカーが鈍足だったら負けるのと同じです。かと言って、アンカーだけクソ早くても第一、第二走者がクソ遅かったら手遅れになるのと同じですw



286:49:2008/05/19(月) 15:50:49 ID:/TbmWJBB

ごめん、ちょっと説明不足だったから付け足し。

マスタリングの仕事の音質補正の中に「最後の音圧を上げる」ってのがある。
いわゆる、「自分で録った曲と市販CDを聴き比べたら音量がまるで違ってて困った」という問題の原因は、ここで最後の音圧を上げる作業をするかどうかにかかってる。
ミックスと最後の音圧上げは、音のエディットという枠では同じ分野だが、実際は分けて作業されてる。 もちろんミックスでも音圧上げはするし、ミックス終了時に市販CD並に音圧を上げる事も可能。だから、上で「2曲程度ならマススタ行かなくてもいい」って言ったのは、レコスタでもCD並の音圧上げが出来るから、レコスタでやってもらえばいいという意味。
むしろミックス段階でしっかりミックス(調整)されてないと、どんな高級マススタに持ち込んでも音圧はあまり上げられない。

じゃあなんでレコスタでも出来る最後の音圧上げの仕事を、マススタに持ち込んでからやるのが普通なのか。
それは、最後の音圧上げをされた曲は、それ以上弄る(補正する)のが難しくなるから。
つまりレコスタで最後の音圧上げをやっちゃうとマススタの仕事である音質補正がやり難くなるんだな。
なので本来、市販CD並の音圧にする作業はマススタの音質補正に含まれる。



余談
以前コンピCDのマスタリングを頼まれて13曲だかの仕事をした。
もちろんコンピだから曲ごとにバンドが違うしミックススタジオもエンジニアも違う。
コンピの場合はある程度それぞれの曲の音質が違うのは仕方ないと割り切るしかないし、それが魅力でもある。
が、渡された曲が、あるバンドは中途半端なミックスで終わってる曲からガツガツに音圧上げされた曲までバラバラで、バンドの違いとかよりもそっちの方が辛かった。
結局、ガツガツに音圧上げされちゃってる曲の音質を基準に、他の曲を調整するしかなかった。
これは自分の場合であり、ベテランのマスタリングエンジニアさんならもっと上手くやれる事かもしれんが、基本ツライのは変わりない。
もし今後コンピ企画に参加する可能性があるバンドさんは、完成した(最後の音圧上げされた)曲以外に、ミックス終了時点の音源も貰って保管しておき、
コンピ用として曲を渡す場合は後者を渡してあげると「こいつらわかってるなー」と思われる。





298:当方名無し、全パート募集中:2008/07/02(水) 21:06:50 ID:nyE1cpP3

>>49さん
僕エンジニア目指してるんですけど、やっぱり専門学校行った方が有利ですよね?
スレ汚しすみません



299:49:2008/07/08(火) 08:19:10 ID:8kP4qPe6

>>298
高卒だけでは無理です。
専門か大学卒は必須になります。



300:当方名無し、全パート募集中:2008/07/09(水) 14:46:16 ID:KqM3lHG+

>>299
なるほど、勉強になります
エンジニアさんは「楽譜見て頭の中で演奏できるのが当たり前」というような常識みたいなのあります?



301:49:2008/07/10(木) 02:35:50 ID:iIo7S3Ww

>>300
エンジニアなのでいい音で録る、クライアントの要求に沿った音に仕上げる等は当たり前ですが、いかにスムーズにレコ作業を進められるかもエンジニアのスキルに含まれます。 オペレート部分に関して言えば、楽譜が追えないとミュージシャンとのコミュニケーションに手間取り、下手すると不快感を与え、スムーズなレコとはいかなくなります。
最低限曲頭から最後まで追えれば十分ですが、楽譜の理解度はとても重要ですね。
アーティストと楽譜の記号や演奏法の単語を交えて会話する事もありますので。



302:当方名無し、全パート募集中:2008/07/14(月) 11:14:44 ID:Goi4bel4

>>301
大学だとどこの学科が有利とかありますか?


303:49:2008/07/15(火) 08:04:05 ID:QpQGpylg

自分は大学へ進学しなかったので、大学の事はよく分りませんが、
1番のお勧めは電気関係(もしくは音響と名の付く)学科ですかね。
2番目は普通の(?)自分が面白そうだと思える学科。


電気の勉強をちゃんとせずしてエンジニアになった人は、後で必ず苦労します。(経験談)
興味無い、分からない、難しいと言って逃げても必ず通らなければならない道なので、大学レベルでここをマスターしておくと相当有利になります。現に、某大手スタジオのエンジニアさんは大学で電気を学び、電気関係会社に就職した後専門に行ったという方もいます。
逆に、電気工学にどうしても興味が持てないという人もいると思いますが、そういう方はエンジニアにならない方がいいです。これは嫌味や脅しではなく、本当に電気関係と関わっていかないといけない職なので、無理して仕事にしても辛いだけだと思うからです。
音楽はあまり詳しくないけど電気工作が好きという人はエンジニアの適正があると言えますが、自称音楽好きなだけで電気は全く興味無いという方は適正が有るとは言えません。

次に2番目の普通コースですが、これは保険です。
現実問題として、エンジニアになれる人は本当に少ないです。自分の努力だけでは越えられない壁もあります。 また、新人エンジニアの8~9割は入社1~3年に辞めると言われています。マジです。 つまり、頑張って勉強して熱意もやる気もあったけど、実際現場でやってみたら理想との違いに気づき、耐えられなくなる人がほとんどという事です。 夢見て勉強してる時というのは楽しいものです。が、現場は本当に大変な仕事です。

な・の・で。つまり何が言いたいかというとレコーディングエンジニアなんて常人が成ろうとしてなる物じゃないって事です。 ごく一部の、勉強頑張って、就職成功して、厳しい現場でも楽しくやれてる人以外に、その何倍もの人が失敗して道を変えたり路頭に迷ったりしてるのが現実です。
その際にまがいなりにも大卒という実績があると無いでは大違いになります。
後ろ向きと言われるかもしれませんが、今のご時世、「ダメだった時の事もしっかり準備しつつ、自分のやりたい道を頑張る」のが本当の「努力の仕方」だと思います。
ダメだった場合の事を考えず、自分のやりたい事だけをやっているのは、頑張っていると見せかけてるだけの逃げです。 まぁほんと、予備の選択肢を用意しとくのは大事ですよ。悪いこと言わないから。

ちなみに音大とエンジニアはあまり関係ありません。
楽器演奏スキルとエンジニアスキルは全く別物です。



304:当方名無し、全パート募集中:2008/07/15(火) 20:56:25 ID:lucybbhG

これはガチ
>新人エンジニアの8~9割は入社1~3年に辞める

普通に大学行けっていうのもガチ





305:新人エンジニア:2008/07/17(木) 16:49:34 ID:CeMsNybY

はじめまして
都内でアシスタントエンジニアとして運良く入社できた者です。
まだ半年目ですが
49さんのおっしゃる通り本当に大変な仕事です。
ホンッッとうにエンジニアリングが好きじゃなきゃこんなことやってられません。
基本的に(睡眠時間云々ではなく)昼1時から午前3時~4時まで起きていれる人じゃないと無理


306:当方名無し、全パート募集中:2008/07/18(金) 19:43:06 ID:u9+R1Fn1

そもそもエンジニアの仕事を上っ面だけみてやってみたいっておもって
数年後エンジニアの仕事についてなんか理想と違うって感じなんだろうな


307:当方名無し、全パート募集中:2008/07/19(土) 15:18:31 ID:ONZrXmHV

いまだに根性論とか時代遅れの労働倫理が通っちゃう業界だし


308:当方名無し、全パート募集中:2008/07/20(日) 07:41:45 ID:z5JsHpUn

本気なら専門なんて行かないでいいエンジニアに弟子入りした方がよっぽど良い。
いいエンジニアを見極めるのが難しいが。





309:当方名無し、全パート募集中:2008/07/22(火) 17:54:09 ID:dRA9Bj1/

スタジオ未経験者です。
ボーカル録音についてなんですがその際にヘッドホンの操作で最も一般的な方法を教えて下さい。 個人の好みと言えばそれまでなんですが、一般的にはヘッドホンからは演奏のみを流して自分の声は聞こえない状態にして歌うと言うのは本当ですか? その方法で宅録してみたのですが、自分の声がわずかしか聞こえないため感覚が掴めず、声を無理に張り上げる歌になってしまい今度はヘッドホンから声も聞こえるようにしてみたら自分の声とヘッドホンから聞こえる声の時差に戸惑い結局うまくいきませんでした。
これは私の技量と経験の問題なんだろうか…


310:当方名無し、全パート募集中:2008/07/22(火) 21:27:20 ID:H+bSinRd

>>309
>一般的にはヘッドホンからは演奏のみを流して自分の声は聞こえない状態にして歌う
さすがにそれはないだろwwwww


311:当方名無し、全パート募集中:2008/07/22(火) 22:39:00 ID:P45KQ/cK

>>310の言うようにそれはない。
あと時差…?
どんな粗悪な機材を使ってるのかは分からないがおれはそんな経験ないよ。
おれの経験では出した声もヘッドフォンで流れる声もほぼ同時に聞こえてた。


313:当方名無し、全パート募集中:2008/07/23(水) 07:05:08 ID:w0ONDBl4

309です。 レスありがとうございます。
家でとりあえず録ってみようと言うことで、安いヘッドホンを使ったのがいけなかったんですかね…
では、ヘッドホンでは演奏と声を両方流して録るのが一般的ということでしょうかね。


312:当方名無し、全パート募集中:2008/07/22(火) 22:45:53 ID:H+bSinRd

ダイレクトモニタリングでやればおkなような


314:当方名無し、全パート募集中:2008/07/23(水) 07:28:02 ID:w0ONDBl4

>>312
マイク以外の機材は私のものではないので、どの程度の環境なのかよくわかりませんでした。
ダイレクトモニタリングについて聞いてみますね、盲点でした。ありがとうございます。
自宅のパソコンじゃスペックの問題もあるのかな…



316:当方名無し、全パート募集中:2008/07/25(金) 01:09:15 ID:4PUEEim8

>>314
あのね、パソコン使っての事なら最初からちゃんと書きなよ。多分スペック不足だろう。
ヘッドホンが安物だとしても、普通の電気信号の伝達だけなら音質のロスはあっても体感出来る程の遅延はないよ。衛星中継じゃないんだから。


318:当方名無し、全パート募集中:2008/07/25(金) 13:56:17 ID:hg65R/kE

>>316
説明不足ですいません。
私は知識不足なもので、そういった説明はとても助かります。
ありがとうございます。






320:当方名無し、全パート募集中:2008/07/27(日) 17:11:48 ID:RCLUaYVb

歌い手の声が大きい方が編集するエンジニア的には助かるんですか?


321:当方名無し、全パート募集中:2008/07/28(月) 04:37:49 ID:1/KRX8To

>>320
程度による
オペラ歌手みたいな音量だと困る時もあるような気がする
あと、声が大きいっていってもピークが大きいだけという人も結構多いよ
高い音域で張るとドーンと出るんだけど、普通に歌うと普通の声量、みたいな。
その差を埋めようと低音域で無理に声を出そうとして声質とピッチがグチャグチャになってたり・・・
理想を言うなら、声量はある程度の範囲でニュアンスや情感を自在にコントロールできる、
って人はいいなと思う
そんなボーカル録ったことないけど。


322:当方名無し、全パート募集中:2008/07/28(月) 12:54:21 ID:K/LXZpnf

>>321
エンジニアやってる人からでは無いんですが、ちょっと機械がいじれる人に、声を張るところ(サビ)と低いところ(Aメロ)とでボリュームの差が出るから、一定ボリュームになるように訓練しろと言われたのですがそれなら喉も傷めるし強弱やニュアンスがつけづらくめちゃくちゃにならないかと疑問に思ってたんです。
綾香なんかは生声でもホールに響きわたる声量があるんだからとにかく声量をあげろと言われたんですが逆に言うとレコーディングにそこまで声量を出さなくてもエンジニアさん的には困らないと言うことでしょうか。
レスありがとうございます。



323:当方名無し、全パート募集中:2008/07/28(月) 21:24:28 ID:bHy0RB1k

>>321
バンドのボーカルやってるんだが、
俺はライブでサビ以外の低い部分とか演奏に埋もれてしまって聞こえないって言われてボイトレとか行ってだいぶ自分でもわかるくらい直ってきたよ。 低い部分でも腹から声出せば喉痛めないはず。 というか、腹から声出せるようになって喉痛めることも少なくなった。
俺はレコーディングは宅録程度しか経験ないから、ボーカルのスレとかでレコーディング経験者に聞いてみるのも良いんじゃない?


325:当方名無し、全パート募集中:2008/07/29(火) 08:10:56 ID:DZq9f62g

>>323
とても参考になりました。 レコーディング前提で、どの程度まで力をつけてから挑んだら良いのかがわからなく困っていたところでした。
ボーカルスレにもお邪魔させていただきたいと思います! レスありがとうございました。



326:当方名無し、全パート募集中:2008/08/01(金) 17:44:54 ID:6SZWkg18

ま、仕切る人がボーカリストに何を求めるかってのはケースバイケースだからね
完璧なボーカルなんて居ないから、80点ぐらいを目指す人もいるし、 ピッチはある程度妥協する人もいるし(修正ありきの考え方) ビブラートのニュアンスにやたらこだわる人もいるし 5、6テイク録るだけ録ってハイお疲れさんあとはこっちでやりますって人もいるし
基本的な練習を怠らないのはもちろんだけど、 あんまり考えすぎずに、素直な気持ちで望むといいと思うよ



327:当方名無し、全パート募集中:2008/08/02(土) 01:31:45 ID:mQ8Tiy61

>>326
最後の言葉、とても救われました。実力をあげるのはもちろん大事ですが正直、エンジニア側の事まで考えすぎて編集しやすいように歌わなければならないのかと混乱していました。 どちらも素人なので意見が対立することもあるのですがもっとレコーディングの勉強をして頑張ろうと思います。 ありがとうございました。


334:49:2008/08/06(水) 16:20:28 ID:LGCU8zO/

>ボーカルの件
エンジニアがボーカル録りの時に一番気をつける点、嫌がる点は録音レベルのクリップです。
ライブなんかでもそうだけど、まず最初に「声下さい」とか言って軽く声出してもらうでしょ。
あれはそのボーカルの声量にとって最適な録音レベルを決めるためにやっているんだ。
分り易く言うと、このボーカルはどのくらいの大きさで声を出すのか、この曲ではどのくらい出すのかを見ている。 それによって録音出来る限界の音量を機材に設定するんだ。

その際に大事なのは限界を超えない事。10の音量まで録音出来るように設定したのに、15の声が入ってくると歪んでノイズになる。 素人の録音はこの点をちゃんとしてないので、めっちゃ歪んでたり、逆に小さすぎたりするんだな。 じゃあいっそ100まで録音出来るように設定すれば安心じゃね?と思うかもだが、限界を高くすればするほど、今度は小さい音が取れない、汚くなるっていう弊害がある。 なので、そのボーカル、曲、また楽器などによってその都度最適な設定をしないといけないわけだ。

ライブ前のリハや録音前のレベル取りで「声下さい」って言うと、まったく気の抜けた声で「あーあー('A`;)」とか、なんか気取って「チェックチェック(・∀・)」とか言う人がいるけど、 ぶっちゃけそれじゃあダメダメ。「ハッ!ハッ!」って言う人は50点。 一番うれしいのは、というかエンジニアが求めてるのは、その曲で一番声を張り上げたらどのくらいの声量が出るのかっていう点。 なので、頭の中で曲を鳴らして、サビを歌うのがベスト。もちろん本気で。
「あーあー」とか言われると正直ちゃんとレベルなんか取れないんだけど、いちいち言うのもメンドイし、それとなく調整して、ちゃんとした調整は本番1発目にやる場合もある。 相手がプロだとこっちも指摘しずらい場合もあるんだけど、ほんとはちゃんとサビとか歌って欲しいってのが本音。



335:49:2008/08/06(水) 16:45:11 ID:LGCU8zO/

話が逸れたけど、とにかく一番気を使うのはレベルのクリップなわけだ。
素人さんにありがちなのが、AやBはめっちゃささやくような小さい声で歌うのに、サビになったとたんアホみたいに声張り上げるパターン。 これはエンジニア泣かせ。

この際のレベル取りの段階でボーカルが適当に「あーあー」とか言ってて、それに合わせてレベル調整してた場合、サビで思いっくそクリップしてやり直しになる。
で、上記の通りレベル調整はその曲で出す最大の音声に合わせて調整するので、アホみたいなシャウトされるとAやBのささやきが取れなくなっちゃうんだな。 まぁこれは極端な例だけど実際にあった例。 しょうがないのでA&Bとサビを分けて録った。

でもボーカルさん側は基本、自分の歌いたいように、作った曲に合うように歌えばいいんよ。 綺麗に録るのはエンジニアの仕事だから。でも綺麗にちゃんと録る為に、例えば上記のようにサビは分けてもらうような注文をする事はあるとだけ知っといてもらえれば。 あと声量は無いよりあった方が全然いい。とくにライブなんかでは。 レコではほんとに囁くような声も取れちゃうけど、ライブで同じ事やったら客席には届かないからね。



337:当方名無し、全パート募集中:2008/08/06(水) 19:48:11 ID:CtPmpPrn

>>49さん
ボーカルの件、すごくわかりやすくて参考になりました。
どんなことが悪い例なのかわからなくてどうしたらいいのか困っていた点が解消されました。
ありがとうございます。 次回から、一番ボリュームの出るところでテストして ABはそれに合わせ声を出して、そこでニュアンスもつけられるようにしっかりボイトレして鍛えようと思います。





346:当方名無し、全パート募集中:2008/08/22(金) 11:02:51 ID:mt1bSbNN

かなりの良スレ、一気に全部見てしまった。
49さんいい人すぎるわ

編集元 : レコーディングスタジオあれこれ
URL : http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/band/1196694048/

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